『オタクなのにハードコア!?ナードコアってなんだ??』

      

今回の記事について

この記事では、時代を超えていま再注目されつつある「ナードコア」について解説していきます。

さらに、ナードコアのおすすめアーティストやサンプリング元などを紹介していきます。Write by pdmvmbq

ナードコアってなんだ??


ナードコアとは、「Nerd」という所謂「オタク」を指す英語と、ハードコアを組み合わせた言葉で、

ハウスやテクノなどの電子音楽のスタイルにアニメやゲームなどのオタク要素をサンプリングして

落とし込んだ音楽ジャンルです。


1990年代から2000年代にかけて登場した音楽であり、

約20年の時代を超えてハードコアな音楽を好む若年層やアンダーグラウンドなクラブなどで徐々に注目を集めています。

     

ナードコアのサンプリング文化

     
ナードコアはその特徴としてアニメ、ゲームのサンプリングを多用するためオタク文化と密接に関わっている音楽ジャンルと言えます。

そこで、ここではナードコアが登場した1990年代から2000年代のオタク文化の歴史を振り返ってみましょう。

      

この時代のオタクカルチャーに大きな影響を与えたのが、PCゲームの流行です。

当時は家庭用PCが今ほど普及していなかったため、市場としては大きなものではなかったものの、

その分独自のスタイルを確立し、前衛的なシナリオやシステムを盛り込んだゲームが多く登場し始め、

一部のコアなファンから熱狂的な支持を得ていました。

     

また、PCゲームだけではなく、アニメ作品などにも同じような傾向が見られ、

当時の社会情勢や若者の価値観の変化を反映したような革新的な作品が数多く登場した時代と言えます。

その為、ナードコアでは90年代から2000年代の作品をサンプリングする傾向が多くみられます。

      

このことからもナードコアというジャンルがいかにオタクカルチャーと密接に関わっていたかがわかります。

      

ナードコアおすすめ曲

        

『Nihonkokumin 日本國民 – Synths Ver 0.50』

    

一曲目は、日本を代表するナードコアのレーベル「日本國民」から2001年にリリースされたアルバム、

Synthe宮 Ver. 0.50 (CDr, Comp)の一曲目、「Pianobroke」です。

     

当時音楽面での代表を務めていたTabemonoによって作られたこの曲はゲームブランド「leaf」から1996年に発売されたPCゲーム、

「痕(きずあと)」のゲーム内bgm「ためいき」をサンプリングして作られていて、

ジャケットのキャラクターも同じブランドのゲーム「雫(しずく)」のヒロインである「月島瑠璃子」をデザインに組み込んでいます。

      

サンプリングのピアノから始まり、ドラムンベースの様に展開していくこの曲はまさにタイトルのpianobrokeにぴったりな曲で、

ナードコアの代表曲とも言えます。

     

『サンプリング元 「痕(きずあと)」から「ためいき」』

     

・「雫」ヒロイン、月島瑠璃子

      

         

二曲目に紹介する曲は、サイケアウツG国士無双Ultimate vs Supremeです。

両者ともナードコアを語る上で外せない重要なユニットで、サイケアウツGは、1994年頃、

当時ノイズミュージックをやっていた大橋明とオフマスク00 というパンクバンドをやっていた秋井仁が、

大阪のクラブで出会い結成した音楽ユニットです。

     

サイケアウツは最も古いナードコアのアーティストの一人で、現在でも活動を続けています。

そして、国士無双はそれぞれがネットレーベルを運営していた「ぐちょん」「藤子名人」、この2人によるユニットが「国士無双」で、

インターネット上でのインディーレーベルの発展に大きな影響を与えたユニットです。

     

今回紹介する曲は、そんなナードコアを長年牽引してきた大物アーティスト達が七月にリリースするコラボアルバムから紹介します。

こちらのサイトから、試聴または、予約ができます。

https://www.anthem-rec.com/atm-004

   

『Sewerslvt – Cyberia lyr1』

      
三曲目に紹介するのは、Sewerslvt 「Cyberia lyr1」です。

Sewerslvtは、オーストラリアのシドニーを拠点にするアーティスト・プロデューサーであるJVNKOのプロジェクトで、

ブレイクコア、ジャングル、トランス、ガバなどをベースにした楽曲で近年注目されています。

    

今回紹介する「Cyberia lyr1」には、日本だけでなく、海外でもカルト的人気を誇るアニメである

『serial experiments lain』(シリアルエクスペリメンツレイン)でのセリフがサンプリングされています。

また、タイトルのCyberia(サイベリア)も作品内に登場するクラブからサンプリングされていて、

Sewerslvtがこのアニメに強く影響されていることがわかります。

アニメでの退廃的でシリアスな雰囲気が反映されたこの曲は、まさに新時代のナードコアと言える一曲です!

      

Sewerslvtは、Yung LeanBladeeらが所属するレーベル、YEAR0001のミックスシリーズにも登場するなど、

近年その活躍の幅を広げているため、今最も注目したいアーティストと言えるでしょう!

        

・「lain」の主人公、岩倉玲音。サンプリングされたセリフは彼女のセリフである。

   

                  

・この曲のタイトルにもなった、アニメに登場するクラブ「Cyberia(サイベリア)」

    

       

今回紹介した三曲はナードコアの王道の曲から、近年登場した新しいアーティストの曲など様々な曲を紹介してきました。

ナードコアが生まれてから約20年がたった今だからこそ、様々なアーティストが個性的な曲をリリースし続けています。

今後、人気再熱の兆しがあるナードコアをぜひ先取りして聞いてみてください!! Write by pdmvmbq

      


     

  • URLをコピーしました!