この記事では、Beatを購入する際に最も重要なライセンス契約について徹底解説していきます。
このライセンス契約について知らないままBeatの取引をしてしまうと、曲がヒットしたのに著作権を奪われてしまったり、
Beatが売れたのに利用規約をちゃんと記入していなかったせいで販売相手とトラブルに発展してしまう場合もあるので、
必要な知識を身につけて安心してBeatの取引を行いましょう!
1.ライセンス契約とは
まず最初に今回の本題である「ライセンス契約」について、Beatの取引を例に解説します。
ライセンス契約とは、著作権を保有している人物(Beatの販売者)が第三者(Beatの購入者)に対して使用を認める契約です。
契約が結ばれると、第三者は定められた規約内で自由に使用することができ、その対価として著作権保有者に使用料(ロイヤリティ)を支払う必要があります。
つまり、Beatを購入した時点で販売者との間にこの契約を結んでいるという事になります。
次に、Beat取引に使われる基本的な2種類の使用料について解説します。
買い切り形式
買い切り形式とは、一度料金を支払ったら契約内で自由に使うことができる基本的な販売形式です。
一番シンプルな支払い方法のため、Beatを販売/購入する際はこの形式をおすすめします。
契約プラン別の買切り相場価格は別の記事で解説しているので、是非そちらも参考にして下さい。
【サイト別】相場っていくら?Beatの販売価格を徹底比較!!
インセンティブ形式
インセンティブ形式とは、取引されたBeatを使って曲をリリースした際に、その売上の何パーセントかを販売者に支払う形式です。
例えば、AさんがBさんからBeatを購入して曲をリリースし100万円の売上を出した場合、
10%のインセンティブ契約を結んでいたら、Bさんに10万円支払わなければならない事になります。
インセンティブ報酬はメジャーアーティストやレーベルとの契約でよくある形式なので、覚えておきましょう!
2.Beat取引で使われるライセンス契約の種類
次に、Beat取引の際に使われるライセンス契約の種類について解説します。
Beatは基本的に複数のプランで販売されていることが多く、プランごとに違う契約をする必要があります。
ここでは、よくある販売プランを参考に説明していきます。
通常実施権
通常実施権とは、定められた範囲内で複数の利用者が同じBeatを使うことができる契約です。
この契約は最安値のプランで販売されていることが多く、誰もが無料で利用できるFree beatなどもこれに含まれます。
安価でBeatを使うことができますが、使用範囲がかなり制限されていたり、そもそも商用利用(金銭が発生する使用)が禁止されている場合がほとんどなので、
初心者向けのプランとなっています。
一方、販売者の立場だと1つのBeatで複数の利益を生み出すことができるため、デメリットの少ないプランとなっています。
専用実施権
専用実施権とは、Beatの制作者が購入者にライセンス(著作権)を譲渡する契約です。
文字通りライセンスを譲渡するので、購入者はそのBeatを制限なく独占して使用することができます。
この契約は最高値のプランで販売されていることが多く、高額な分自由にBeatを使用することができるため、
ギャランティーの発生するライブや音楽ストリーミングサイト(Apple music,Spotifyなど)で使いたい場合は、
専用実施権付き(ライセンス譲渡)のプランを購入しましょう。
販売者はこのプランが購入された時点でそのBeatを使用することができないので注意してください。
使用できる範囲やデータ内容によって様々なプランでBeatを販売していることが多いですが、
上記の二種類が基本の契約形態となります。
3.Beatを販売/購入する際に注意すること
最後に、販売/購入する際の注意点について説明します。
【販売側】契約する際の利用規約をしっかりと明記する。
契約を行う際に、「プロデューサータグを載せてほしい!」や「このプランでは商用利用してほしくない!」
といった要望があると思います。
それを契約内容にしっかりと記載していないと思わぬトラブルの原因となってしまうので、注意しましょう。
その他に、通常実施権のプランでは契約期間や譲渡禁止などの禁止事項、
それを破った際は利用停止になる事などをしっかりと明記しておきましょう。
【購入者側】購入前に利用条件をしっかりと確認して違反しないようにする。
「オンラインの取引だし、少し条件を破ってもバレないでしょ。」と契約期間を過ぎて使用したり、
商用利用禁止なのに販売してしまったりすると、せっかく使用料を支払ったのに権利を剥奪されてしまいます。
「もしその曲がヒットしたのに使えなくなってしまったら…」と考えるとゾッとしますよね。
なので、そのようなトラブルを避けたい方は専用実施権(ライセンス譲渡)のプランを購入するようにしましょう!
また通常実施権のプランを購入した後でも、そのBeatの専用実施権のプランが第三者によって購入された場合、
その時点で利用出来なくなってしまうので注意しましょう。
最後に
ライセンス契約は、Beatを販売/購入する際に避けては通れないものなので、
この記事を読んで、実際に取引する際に少しでも役立てて頂ければと思います。
また、当サイトBeatshiveでは掲載されているBeat全てに利用規約を設け、
個人で規約を設定する必要なく安心・安全にBeatを取引することができるので、
興味を持った方は是非ご利用をお待ちしております!